CULTURAL
INFORMATION
MAGAZINE
文化情報誌「マイウェイ」

地域の歴史、文化、産業等をテーマに斬新な切り口でご紹介する情報誌「マイウェイ」。
季刊誌として年4回発行しています。
小粒ながら写真を多く用い、魅力あふれた地域情報や文化情報として
幅広い年齢層の方々からご愛読をいただいています。
ご希望の方に過去の「マイウェイ」を差し上げています。
在庫切れの号もございますので、詳しくは、はまぎん産業文化振興財団事務局045-225-2171(平日9:00~17:00)へお問い合わせ下さい。

バックナンバー
平成27年度

マイウェイ No.98

かながわ民俗芸能物語 ー川崎市編ー 
平成28年3月発行

今回のマイウェイでは、県内の貴重な文化財である各地域に伝わる民俗芸能を紹介するシリーズの第6作目として川崎市にスポットを当て、県内でも珍しい禰宜舞をはじめ、3種類の獅子舞、思わず力が入ってしまう囃子曲持、沖縄から移り住んだ方々の熱意により今日に受け継がれてきた琉球舞踏など多彩な内容を取り上げました。

当財団では、毎年12月に、県内各地に伝わる民俗芸能をご披露する「かながわ民俗芸能祭」を神奈川県民俗芸能保存協会・神奈川県とともに開催し、大変好評をいただいております。「マイウェイ」と「かながわ民俗芸能祭」を通じて、広く地域の方々に民俗芸能をご紹介することにより、その伝承並びに発展のお役に立つことができれば誠に幸いです。

マイウェイ No.97

戦後70年の歴史と未来 変貌する京浜臨海部
平成27年12月発行

今回のマイウェイでは、日本有数の工業集積地区である京浜臨海部が、戦後の復興から重化学工業の成熟期、次に「ゼロ・エミッション」を掲げ、環境技術への新たな挑戦に大きく舵を取った革新期を経て、今は、未来に向けてロボットやバイオなど、高度なモノづくりへと、時代ごとに大きく変貌を遂げている姿をご紹介しています。

元々、京浜臨海部の埋め立て事業は、明治時代末期に浅野総一郎氏らが始め、戦後もさらに広がり、石油エネルギー、重化学工業の一大拠点を形成するまでになりました。埋め立てで造成された土地に踏ん張り、昼夜を問わず多くの研究者・技術者・労働者がここで技術革新に汗を流してきました。

現在では、首都圏を後背地に抱え、羽田空港の利便性向上など、好立地を生かした「ネットワーク」をキーワードに、生命科学分野の国際的研究開発拠点、次世代エネルギーの研究開発などが進められています。かつてモノづくりに賭けた人達の魂の炎が、現在も、この土地で未来へ向かって輝き続けていることを感じていただけたら幸いです。

マイウェイ No.96

かながわの醸造 樽の中の神秘
平成27年9月発行

今回のマイウェイは、県内で100年以上にわたり、手作りの製法で蔵を守ってきた 味噌蔵、醤油蔵、麹蔵をご紹介しています。

ひんやりした蔵の中に入ると、プーンと匂い立つ香りと共に、樽の中で沸き立つ麹菌の息遣いが聞こえてきます。蒸した米、大豆から立ち上る湯気の向こうには、一筋縄ではいかない麹菌と対峙する職人がいます。寝ずの番で麹室の温度管理しながら丁寧に育てる職人の、伝統を受け継いでいこうとする気概が垣間見えてきます。

和食の良さが見直されている中、発酵食品や発酵調味料となって和食を支える繊細な 麹菌の大きな仕事ぶりを再発見していただけたら幸いです。

マイウェイ No.95

400年の治水 ー川崎・二ケ領用水をたずねてー
平成27年6月発行

透明な流れを覗き込むと、日の光に照らされてキラッと光る一瞬で、見つけたと思い、一呼吸して覗くともういない・・・きれいな小川でのメダカや小魚との追いかけっこは、悔しくもあり楽しい思い出です。今回のマイウェイは、多摩川を水源とし川崎市多摩区から幸区まで全長約32㎞の、神奈川県下で最も古い用水路である二ケ領用水を取り上げました。

今から400年前の戦国時代末期までは、日照りが続くと青草も生えない地に、小泉次大夫の下、地域農民が一体となって手掘りで用水路を開削しました。その100年余り後には、田中休愚の書いた「御作法書」を誠実に守り、上流下流の村に水争いが起きないように、各村協同で用水路を支えました。昭和に入り戦争の最中、平賀栄治の指揮で、多摩川堰堤の改修が取り組まれ、高度な技術を駆使した治水設備の円筒分水により、川の氾濫にも耐えて用水は生き長らえてきました。

二ケ領用水の澄んだせせらぎを歩いていただき、清らかな水を後世まで残して行こうとした稲毛・川崎二ケ領の農民の切なる思いが伝われば幸いです。